ピルの副作用として見られる不正出血は過剰な心配は無用ですが、他の病気の前兆のケースもあるので注意しましょう。

不正出血

ピルの服用中に不正出血が見られることがあります。不正出血とは生理以外で性器から出血することです。ただ、最初は驚くかもしれませんが、不正出血自体はあまり珍しいことではありません。症状をしっかり見極めた上で対処して下さい。

出血の違い

悩む女性 一口に不正出血と言っても、実はそれが不正出血なのかを見極めることが難しい場合があります。以下のような違いがありますので参考にしてみて下さい。

生理
生理になると、子宮内膜の膜が剥がれて出血します。子宮で毎月繰り返し起こる現象です。5~7日程度続きます。出血量は2日目がピークのケースが多いです。
排卵出血(不正出血)
排卵にともなう出血で、生理の約14日前くらいにおこります。排卵で卵巣から出た際に毛細血管が切れて出血した場合と、ホルモンバランスの乱れで子宮内膜が剥がされたことによる出血した場合があります。1~3日程度続き、出血量は少ないです。
着床出血(不正出血)
受精卵が着床する際に見られる出血です。卵管で卵子と精子が受精し受精卵になった後、約1週間かけ子宮にたどり着きます。そして子宮内膜に入り込むわけですが、その際に出血が見られるのです。おりものに血が混じる程度で2~7日くらい続き個人差があります。

不正出血は、膣・子宮・卵巣などに病気で出血する器質性出血と、ホルモンバランスの乱れで出血する機能性出血があります。短ければ1日、長ければ長期に渡り出血し、出血量も個人差があります。

消退出血とは

消退出血は、子宮内膜が剥がれ排出される際の出血で、自然に起こる生理の際の出血とは別に、人工的にピルによって起こす出血のことをさします。同じ出血でも大きく違うのが排卵です。生理は排卵をともなった出血なのに対し、消退出血は排卵は関係なく出血する状態をさします。排卵がない状態で子宮内膜が剥がれていく状態なのです。

ピルを服用し、休薬期間におこる出血は消退出血で排卵はありません。また、基本的に個人差がありますが、生理と比べ出血量が少ないケースが多いです。

不正出血の要因と対策

ピルが低用量メインになってから、実は不正出血は起こりやすくなります。卵胞ホルモンであるエストロゲンにより子宮内膜は厚くなり、黄体ホルモンであるプロゲステロンにより出血しないようにキープされているのがこの二つの女性ホルモンの関係です。

それが、ピルによって体内に女性ホルモンが入ることでこの二つのホルモンバランスが乱れ、出血の症状が見られます。子宮内膜を維持するエストロゲンのはたらきが低用量ピルだと量が少ないため出血しやすくなります。以前のような高用量・中用量ピルの方が維持作用は強いのです。また、プロゲステロンが急激に減少すると、子宮内膜が剥がれ落ちる状況が継続されるため、不正出血を起こす可能性があります。

また、中用量ピルの場合生理5日目からピルを飲みはじめるのに対し、低用量ピルは一般的に生理初日からピルを飲みはじめます。そうなると、子宮内膜がまだきちんと剥がされていない状態となり、本来の出血ではないケースがあるため、生理以外でのタイミングで出血することがあるからです。

ピルを飲むと排卵が抑制され、本来の生理がストップされます。ということは、本来外に出るべき出血が子宮内に残っていることになります。その出血圧がピルの力では止めることができないケースもあります。そのため、いつまでも生理が続いているような出血状態になるケースがあります。

ちなみに、不正出血があってもピルの効果自体は継続されます。他の副作用として、嘔吐や下痢によって体内に吸収されていない可能性がある場合を除き、出血があっても効果は変わりません。1シート目の休薬期間で生理がくれば、2シート目から不正出血がなくなる場合がほとんどです。ただ、3シート目も不正出血が続くようであれば、ピルを別の種類に変えてみるか、心配であれば医師の診断を受けてください。この出血がごくまれに子宮内膜症や子宮筋腫などの病気をともなうケースもありますので注意が必要です。一般的には腰痛や腹痛がともなう場合が多いです。また、性病の可能性も考えられますので注意してください。

参考までに、ピルを飲み忘れることで不正出血を引き起こすことが多くなります。ピルによって剥がれることなくキープされていた子宮内膜が、ホルモンの減少で子宮内膜が剥がれ不正出血してしまうことがあるためです。このような状況から、不正出血した場合、妊娠している可能性はほぼありません